訣別のとき来たれり、其は世界を手放すものって宝具名から察するに、最初の時点で最後の答えまで言ってたわけだ
長い付き合いだった。本当にAndroid版のサービスインで始めたからな
途中メインシナリオ以外ほぼ触ってない時期とかもあったが、メインシナリオは解禁後数日で読んでたしまあまあヘビーに遊んでたほうだったのではなかろうか。わからないけど
終わったので総括的な話をしたいが、先に第2部終章の話からして第2部全体の話をしようと思う。もっぱら感想である
第2部終章と改めて銘打たれているけど、実態としては答え合わせといったほうが良かったような気がする
とはいえ2025年の後半から……それこそキャスター戴冠戦が始まり、ソロモン(一応ここではそう呼ぶ)の配布、終章開幕と盛り上げはかなりよく出来ていたしリアルタイムな演出を重視するFGOのやることとしてはかなり良かったと思う。終章そのものは先述の通り答え合わせと言った感じであった
ただ全体のストーリーに関しては若干の不完全燃焼を感じたというのが正直なところである
エリア51の話はまああのくらいで個人的には問題ないと思うけど、冬木の特異点では正直もうちょっとイベントが欲しかった。ソロモンとマリスビリーの「こちらが知らない会話」はもう何本か聞いてみたかったし、オルガマリーとの会話があるならアニムスフィアの話ももっと出来そうだったが、そういうのが意外と少ないままにさっさと片付けた感がある。あの辺りはマリスビリーのペルソナを読み取らせにくいようにやったのか、あるいは読み取らせないようにしたのか、あるいはなにかやろうとしたけど出来なかったのかわからない。エリア51でのマリスビリーは結局シミュレーションのようなものなので本人のペルソナとしてカウントしづらいし
冬木から脱出後の、ラスボスであるマリス・カルデアスとの対峙は逆にマリス・カルデアス自体のペルソナのようなものが割とはっきりと読み取れた。このあたりのアンバランスさもよくわからないところではあるが、とはいえラスボスが明確に描くのは必須だと理解してた感はある。どちらかというと気になったのは打倒の必要性よりストーリーの帰結が微妙に変わってたところで、前半で「コントロールを奪う必要がある」と言っていたのに普通に倒して終わりになったあたりとかが謎
シナリオで扱われたテーマと突き合わせると「マリスビリーの中身」は最初から読み取らせない意図だったのかもしれないし、それならそれで納得はできるのであるが
どうも各インタビュー等をみるにこの結末そのものはだいたい初期から決まってたっぽいので、こういってしまうと何だが「プロットで決めたところに最低限の肉付けをして完成させた」感が強い。これはあまり褒めてない表現で、要するにストーリー的な帰結だけとりあえず済ませた形の事態が転がるだけの話になってしまってたという意味合いである。人物の感情や相互影響、環境からの変化などがいまいち足りてなかったんじゃない?というところにある
もっともそういった人物の感情想起等がなかった訳ではなく、例えば(筆頭家老とかネタにされてるが)マシュの「ここで諦める先輩を見たくない」とか印象に残るシーンもあったのは確かである。終章がそこまで長くなかったことと、そもそも葛藤するのが主人公=プレイヤーだったからそこに集中するために主観的に描くべきと判断して削ぎ落としていた可能性もある。そういう考えならそれはそれで納得はできる
つまるところ、ここまでの感想でまとめると「足りない気がするが納得はできる」という点に集約される。今までの方向性と何か違わない?という気持ちもあれば、いや確かに言ってることはそうだし何も間違ってない、という気持ちもある。昨今の「キャラクターを中心に据えて描く」という点に引きずられて正当に評価できていない気もしている(FGOに限らず評判の高いシナリオはそういう傾向がある)。不完全燃焼感はそのあたりに集約されているだ
なおストーリーを除くといいところは馬鹿みたいにたくさんある
展開で使い捨てるように切り替わるマップも、スチルの質も、レイドの馬鹿騒ぎ感もかなり盛り上げに寄与していたし、ラスボス戦の演出はめちゃくちゃ良かった。いい具合に工夫する必要があるが嫌な苦戦を強いられる感じではなく、加えて各演出はかなり気合の入ったもので見応えがあった。なんか一回しか出来ないはず戦闘なのに差分があったっぽいのはこのゲームっぽい(2周目ないんですけど)。エンディングとエンディング後のアニメもめちゃくちゃ気合はいってたというか、まああれはアニメーターやディレクション担当のパワーの恐ろしさが勝ってた感じか。アニプレパワーとFGOのマネタイズパワーの暴力感ある
ちなみにラスボス戦のパーティの戦闘メンバーにマシュを入れてると最初に召喚するときに後ろから飛んでくる演出になってて細かいなーってなった
ある意味、今までシナリオのアホみたいな馬力で動かしていたゲームでシナリオが力負けしてたのは行くところまで行った結果なのかもしれない
あとこれはいまさらなのだが、ビーストの理ってもしかしてゲームに関わる部分だったりする?
解析ってそれこそゲームの解析(非公開情報のぶっこ抜きとか)だし、比較ってPvP要素とか(FGOにはないけど)当てはまるし、回帰はスマホゲーじゃなくてコンシューマーの新作が望まれるとかそういう?まあ憐憫とか愛玩とかは当てはまらない……気もするけど、無理やり解釈すれば当てはまりそう。プレイヤー同士の関わり方とかかなりそれっぽくはある
もっともラスボスが「本当にビーストだったのか?」とかは謎だが。マテリアルにもいつものビーストの文言が書いてないし
そして第2部全体の振り返りも
まずそもそも8年かかるとは思ってなかった。ただ、どんなことでも時間をかければそれなりに価値になる。続けることが難しいという前提があるとはいえ、途中なんだかんだありつつ完結までちゃんと持っていった(というよりところどころ引き伸ばしやおそらく予定になかったものを入れつつたどり着いた)ことそのものは十分評価されうるものだったのではなかろうか。もちろん漫画や小説・ライトノベル等でもっと長い時間をかけている作品はあるが、定期的にコンテンツとして燃料を投下しつつ最後までドライブするのは並大抵の苦労ではなかったと思う。一人でやるものでもないし、関わる人間の数が増えれば増えるほど物事はアンコントローラブルになっていくわけで、その中で関係者、開発者、その他スタッフは相当な労力を強いられたのではないかと思う
実際そういった体制の変化や裏側のトラブルが見えた時期やタイミングもあった。というかいっぱいあった。わかりやすいポイントでサーヴァントコイン周りの実装とか、サーヴァント設定の盗作騒動とか、たまにある何か微妙なシナリオのイベントとか、マシュのパワーアップイベントがどんどん後ろにズレてたこととか。たぶん考え始めるとキリがないぐらいどんどん出てくると思う。大人になったので「たぶんなんかあったんだろうな……」みたいな察する力がついてきたので大声で非難はしないものの、とはいえ手放しで称賛されうるものではなかった
ただやはり、最後まで成し遂げたというのは称賛されることであろう。重ねていうがそこははっきりさせるべきだと思う
流石に8年の期間をかけたシナリオを一括で振り返るのは少々骨が折れるし、ぶっちゃけもうだいぶ忘れている。話せるほどの何かはない。総じて高めのクオリティと結構な物量で、毎回数日をかけて読破して達成感を感じていたし、そこは大いに感謝している。具体例が悪いところを先に上げてしまったがいいところだって多かった。第1部では出来なかったマスターとサーヴァントの話という軸や、各キャラクターの意思や意図は物語に深みを与えただろうし、バトル演出やサーヴァントのモーション、アドベンチャーパートのスチルも徐々にパワーアップしているのがよく分かる。少しずつ挑戦してやることできることを増やしていくのはよくあるが、外から見ていてゲームがそういった進歩を感じるのは普通のゲーム体験とはまた違ったものになってたと思う
奏章とか最初始まったときはどうなることかと思ったが(こいつ本当に終わらせられるんか? ってなった)、結果的に奏章もかなり面白かったしゲームの方向性としてもはっきりするいいパートになったとも思う。本来は第2部の途中で消化すべきものも多かったけど、結果的にプラスだったのではなかろうか
これは第1部というかサービスイン時の話に近いが、昨今のゲームは初期からクオリティが高い状態でリリースするのが当然となっているあたり、FGOは完成度が低い状態でリリースしてもなんとかアピールポイントを抱えてユーザーについてきてもらう、というのが出来た最後の世代にも思う(FGOの数年後には中国韓国資本のゲームがリリースされるようになっている)。徐々に完成度を上げていくことが出来たことは、ゲーム体験を徐々に変えていくことにも割と積極的だったのではなかろうかと思う
雑にまとめさせてもらうと、紆余曲折のある長い旅路は相応に楽しかったし、楽しませてもらえた。すべてを共にしたわけではなかったが、この旅路を見せてもらえたのはとても刺激的だった。自分の十年と言わずとも、今後数年がなにか成せるだろうかという気持ちにもなった
最後にちょっとだけアフタータイムの話もしておこう
まあ「何かあるだろうな」とは思ってたが思いの外ファンディスクのアクセル踏んできたなぁとちょっと感心した
大々的にやらずに年末特番もその後しばらくの空気も全部スルーして急に始めてくるあたり「わざとやってんな」というところがわかりやすくてよろしい。中途半端はどんなときでもマイナスにしかならないからね
話の中では1年と言ってたがこれがリアルタイムなのか作中時間なのかは謎。まあそのへんはそのうち出てくるだろうと思うが
数年で何か成そうっていうなら、絵でも漫画でも頑張って概念礼装1枚ぐらい描きたいかもしれない。まあそれは目標として置くならかなり高い目標だけど、そういうのは考えてもいいかもだ
本当に訣別するまでにはまだ時間がありそうだからね
